航空写真でアメリカ西部開拓の名残を探す『タウンシップ制』
アメリカのど真ん中に位置するカンザス州は、アメリカ人にとって田舎のイメージがもっとも強い州だと聞いたことがあります。
カンザス州の都市について調べてみたところ、ウィチタという町が一番大きな町ですが、人口はたったの40万人弱です。
さて下の写真をよく見てください。ここは、ウィチタから北東55kmぐらいにある農地です。
道路が碁盤の目のようになっており、正方形の1辺がほぼ1.6km、つまり1マイルだということに気づかれましたか。 *Googleマップで距離を測ったところ、ぴったり1マイルでした。
何を言いたいかというと、これはアメリカの西部開拓を促進するために行われたタウンシップ制の名残だということです。
*カンザス州は新しい州なので、1862年に制定された ホームステッド法 (1862年)に基づくものかもしれません。
*ホームステッド法とは、5年間定住して耕作すれば、21歳以上の世帯主に160エーカーの土地を無償で与えるというものです。
皆さんも、Googleマップでタウンシップ制の名残を探してみてください。カンザス州のあちこちで、いやいや中西部の州のあちこちで、道路に囲まれた1マイル四方の農地を見つけることができます。
◆ アメリカの西部開拓については、中公新書「アメリカ西部史」 と 岩波新書「西部開拓史」が入門書としてお勧めです。
★タウンシップ制については、次のサイトが参考になります。
➀ 公有地測量システム(Public Land Survey System、略称:PLSS)Wikipedia
➂ Geographico! Urban&Rural・都市と村落
★それから、私が作った下のサイトもご覧ください。