イギリスの産業革命を支えた鉄道ですが、その黎明期に敷かれた「ストックトン・アンド・ダーリントン鉄道(1825)」と「リバプール・アンド・マンチェスター鉄道(1830)」には、鉄道の父とよばれるジョージ・スチーブンソン(1781~1848)と、その息子ロバート・スチーブンソンの2人が深くかかわっています。
1. ストックトン・アンド・ダーリントン鉄道
1825年に開業した鉄道で、世界で初めて蒸気機関車による営業運転が行われました。
ダーリントンとストックトン・オン・ティーズの間に建設された鉄道で、延長26マイル(40km)で、ロコモーション号が走りました。
*教科書に馬と競争している絵が資料として載っていますが、これがロコモーション号だと思われます。
The Opening of the Stockton and Darlington Railway, 1825
2. リバプール・アンド・マンチェスター鉄道
港町リバプールと工業都市マンチェスターの間に敷かれた、35マイル(56km)の鉄道で、1830年に開通しました。
息子のロバート・スチーブンソンが設計したロケット号が運行しましたが、9月15日の開通式当日、世界初の人身事故を起こし、地元リヴァプール選出の代議士ウィリアム・ハスキソンが亡くなっています。
3. S&DR鉄道とL&M鉄道が敷かれた場所
4. 黎明期のイギリスの鉄道網(1836年)
*上図は1836年頃のイギリスの鉄道網ですが、既にロンドンを中心に工業都市をつなぐネットワークが形成されています。
*この鉄道網の地図は、「山武の世界史」というブログに載っていた地図を参考にして作成しました。おおもとは、第一学習社の「最新世界史図表」のようです。
◆ 追加:1852年頃の鉄道と工業都市に関する資料が、学び舎の教科書がありましたので、それを参考に下図を作成しました。