◆本時の目標
・沖縄の立場から、琉球が日本に所属することになった経緯について学習することで、新政府の外交方針及び日本と清との関係に関心をもたせる。
1 YouTubeで 沖縄民謡「てぃんさぐの花」を聞かせる。
*琉球の言葉と日本語の類似性に気づかせる。
*ハナ(花)、チミサチ(爪先)、ウヤ(親)、チム(心)
2 沖縄本島と宮古・八重山諸島の関係について考える。
*宮古島にある人頭税石にまつわる伝承について説明する。
*沖縄本島と宮古・八重山諸島の歴史についても説明し、人々の微妙な感情のズレについても触れる。
*17世紀から続いた人頭税の制度が、沖縄県設置後、20世紀初頭まで続いたことを説明する。
3 江戸時代の琉球の国際的な立場について確認する。
*欧米諸国から独立した王国として承認されていた。
*幕府や薩摩藩の管理の下で、清に朝貢していた。
4 琉球国王の立場で考えさせる。
■「新政府は国王に対して、清と絶交するように要求しました。」
■「あなたが国王なら、どのように対応しますか。理由も答えなさい。」
5 国王は新政府に対して、絶交はできないと返事をする。
6 これに対して新政府は、①3000の兵で首里城を占領し、②1879年に沖縄県を設置した。
*当時の沖縄の人々の様々な意見を紹介する。
*王国の存続を求める意見、日本人と同じ権利を求める意見、沖縄の独自性を訴える意見
7 その後の、沖縄をめぐる日本と清の関係について説明する。
・日本は清と話し合いをして、①沖縄本島は日本の領土、②宮古と八重山は清に譲るという取り決めをした。
・その後、清は方針を転換し、琉球王国の存続を求めるようになった。
・最終的には、日清戦争に日本が勝利したことで、沖縄の帰属問題は決着する。