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産業革命期の児童労働者 ~ The White Slaves of England ~

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The White Slaves of England は「イギリスの白い奴隷」と直訳できますが、かなりインパクトの強い表現です。

イギリスの産業革命と資本主義の成立について教えるとき、児童や女性に焦点を当てることで、労働者の劣悪な労働環境について考えさえることが多いと思います。

1. 紡績工場で働く子ども

下の絵はよく見かけるものですが、工場の監督者が子どもを虐待(?)している場面を描いたものだと思われます。

*1854年(?)に John C. Cobden が著した「The White Slaves of England, by John C. Cobden」の表紙の挿絵のようです。

この絵についてネットでいろいろ調べてみると「The Project Gutenberg EBook of The White Slaves of England, by John C. Cobden」という面白いサイトを見つけました。

このサイトは英文なので、最初の頁をGoogle翻訳で訳してみました。

John C. Cobden著、イギリスの白人奴隷のプロジェクトグーテンベルク電子ブック

このeBookは、米国内のどこにいても誰でも使用できます。
世界の他の地域も無料で、制限はほとんどありませんまったく

あなたはそれをコピーしたり、譲渡したり、Project Gutenbergライセンスは、このeBookまたはオンラインでwww.gutenberg.org。

米国に所在していない場合は、この電子ブックを使用する前に、あなたが所在する国の法律を確認してください。

*私の英語力では、この本が1854年に書かれたものなのか、20世紀になって書かれたものなのか、それからJohn C. Cobdenがイギリス人なのか、アメリカ人なのか、よく分かりません。

2. 炭鉱で働く子ども

この鉱山は立坑(たてこう)で、1人の大人が人力で子どもを下ろしたり上げたりしている様子が読み取れます。

近年、世界遺産として登録されている、私たちに馴染みのある立坑櫓(たてこうやぐら)とは程遠く、かなり危険な代物であることが想像できます。

また、地下深くの狭い坑道で、はいつくばって作業している子どもを見ると痛々しく感じます。

この絵がいつ頃書かれたものかを調べたところ、akg-image というサイトを見つけました。こちらの方はドイツ語でした。1844年頃のもので、イギリスの炭鉱における児童労働を描いたもののようです。

3. 1833年工場法について

工場法とは、工場で働く労働者、特に女性や未成年の労働者を保護することを目的として制定された法律です。

工場法について調べてみようと思ってもなかなかいい資料が見つからなかったので、Wikipediaの英語版「Factory Acts」をGoogleで翻訳してみると、産業革命期の工場法についてかなりの情報を得ることができました。

1833年の工場法は、工場検査官(Factory Inspectorate)の制度が設けられたことで、実効性のある最初の工場法とされています。

この法律では、9歳未満児童の雇用が禁止され、9歳~13歳未満の労働時間を9時間に制限、13歳~18歳未満は12時間に制限、さらに、9~18歳の年少者の夜間労働が禁止されました。

ただし、この法律の適用を受けるのは繊維工業(綿工場、羊毛工場、亜麻工場、絹工場)に限られており、女性や児童の割合が高い鉱山労働者の保護にはつながりませんでした。

4. 鉱山労働者の保護(1842年)

下の図は、1842年に出された児童労働の報告書(Report on child labour)の挿絵です。

炭鉱での児童雇用について、通常の就業開始は8~9歳、早ければ4~5歳で始まり、その労働時間が12時間であることが記されています。また、北東イングランドでは、7~10歳は通気番、11~14歳は馬曳運搬夫、14~18歳は運搬見習を手始めに、運搬助手、運搬夫となり、18歳以上の成人に達すると炭鉱夫になることも報告されました。

*参考文献 「イギリス石炭鉱業と初期鉱山立法」 若林 洋夫

このレポートを受け、1842年に 鉱山および石炭鉱業法(Mines and Collieries Act)が制定され、ようやく10歳未満の児童の炭鉱における労働が禁止(No boy under 10 years old was to be employed underground.)されました。

*このレポートが作成される4年前、1838年にシルクストーンの近くの Huskar Colliery鉱山 で子ども26人(男15,女11)が坑道の中で溺死する炭鉱事故が起こっています。

5. 1847年の工場法について

ついに有名な1847年の工場法改正により、女性と13歳~18歳までの未成年の労働時間が10時間に制限されることになりました。

この改正には、チャーティスト運動の盛り上がりに加え、穀物法廃止をめぐる地主と産業資本家との分裂等の背景がありました。

ビクトリア時代における子どもの炭鉱労働 ~ BBCサイトより ~

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