◆本時の目標
・日本と列強(欧米諸国)との関係について理解させた上で、国力を消耗しながらもロシアとの戦いを続けることができた背景に迫る。
1 義和団事件の際に中国で撮影された下の写真を見せ、どこの国の兵士なのかを考えさせる。
・義和団事件の際に撮影された8か国の兵士について、左から順番に当てさせました。
・子どもたちは、日本人が小柄なことやインド兵がいること、イタリア兵の帽子がおしゃれなことなどに気づき、活発な意見が出ました。
2 日本との関係を考え、下の表に国名を書き入れる。
・日本を真ん中にしています。
・縦軸は軍事力、横軸は日本との関係をあらわしています。
・生徒の中から代表者8人を選び、それぞれ、英、米、露、印、独、仏、墺、伊の立場になって、印を付けさせました。
・生徒たちは面白がって意見を交換しあい、「それは違うぞ」「いいんじゃない」などの言葉が飛び交いました。
3 NHKのドラマ「坂の上の雲」の映像を見せる。
・203高地を日本軍が攻めている場面
4 奉天会戦で亡くなった兵士の写真を見せる。
・奉天会戦で戦死した、私の曽祖父の写真を見せました。(久留米の歩兵第48連隊)
・ロシアとの戦争では、戦費がかさんだうえに、兵力が足らず若者が次々に徴兵されたことを説明しました。
★奉天会戦については、「圧倒的に劣勢であった奉天会戦に日本軍が勝利できたのは何故か」というサイトが面白いです。
5 横須賀の戦艦「三笠」の写真を見せ、日本海海戦について説明する。
6 グループで、戦費を調達するための手立てについて考えさせる。
・関係のよい国(イギリスやアメリカなど)から借金するという意見が直ぐにでてきました。
・机間巡視をしながら、子どもたちに「どんな条件なら貸してくれるかな」と投げかけてみました。
・国力が劣る日本が負ける可能性が高いという考えから、どの班も、私がびっくりするぐらいの高い金利を想定していました。
7 最後に義和団事件から日露戦争の終戦までをまとめる。
➀ 義和団事件
➁ 満州に兵力をとどめるロシア
③ ロシアに接近して日本を牽制する韓国
➃ 日英同盟
⑤ 開戦
⑥ 政府は国力の違いから躊躇しており、戦争に反対する意見もあったものの、英国を後ろ盾として開戦を主張する声が高まったことを補足説明する。
⑦ 満州が主戦場であり、日露両国とも疲弊
➇ アメリカの仲介でポーツマス条約が結ばれる。
⑨ 日比谷焼き討ち事件
⑩ 戦後の重い国民負担(重税)