2018(平成30)年6月に「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(働き方改革推進法)が国会で可決、それを受けて文部科学省が、2019年1月に「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」を策定したことで、学校現場において『働き方改革』という言葉を頻繁に耳にするようになりました。

皆さんの学校でも配付されていると思うのですが、『学校とICT』(Sky株式会社)の2019年8月号で、学校における働き方改革についてよくまとめられたレポートを見つけました。

この記事は、放送大学教授の小川正人先生が寄稿されたもので、「1年単位変形労働時間制」という制度を提案されていますが、その趣旨は以下のとおりです。

(1) 時間外勤務に対する方策としては、①金銭的な措置と②振替休暇を与えるという2つ方策がある。

(2) 教師の深刻な健康被害を考慮すると、振替休暇を確実に取得させる方策が妥当である。

(3) しかしながら、時間外勤務に対して振替休暇を取得させる仕組みが存在しない。

(4) 現行制度の枠内では、1年単位の1年単位の変形労働時間制の導入が考えられる。

(5) 夏などの長期休業期間を含めた閑散期に、振替休暇の取得を推進する。

(6) そのためには、長期休業期間における部活動や研修等の業務を大胆に減らす必要がある。

◇ 私個人的には、小川先生が提案されている「1年単位変形労働時間制」ならば多忙化を少しは解消できると思います。この制度のポイントは、年休ではなく、振替休暇を積極的に取得させるということにあると思いますが、部活動や研修等の大幅な削減が必要です。

◇ しかしながら、私の学校を含め近隣の多くの学校においては、数年前から、夏休みは1週間早く終わり、8月25日から2学期が始まっています。これは授業数確保と学力向上のために始まったことですが、部活動、研修・会議、登校日、学習会、職場体験等が詰まっているために、振替休暇どころか、年休すらほとんどとれないのが現状です。個人的には、繁忙期の時間外勤務を「ただ働き」とさせないために、せめて、以前のように8月末までを夏季休業としてほしいと思っています。

◇「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」は、「働き方改革推進法」「働き方改革関連法」「働き方改革一括法」等の略称が用いられているようですが、Wikipediaによると、①労働基準法、②労働安全衛生法、③労働時間等の設定の改善に関する特別措置法、④じん肺法、⑤雇用対策法、⑥労働契約法、⑦短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律、⑧労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律、以上8本の労働法の改正を行うための法律の総称です。