社会科では、どのようにアクティブラーニング(AL)を取り入れたらいいのだろうと、考えたことはありませんか。
でもこのような考え方は、おかしいですね。アクティブラーニングとは、あくまでも深い学びの実現のためのツールなのですから。
とはいっても、子どもたちが主体的(能動的)に課題を発見し、協働的な活動を通して、その課題を解決するという授業とはいったいどのようなものなのでしょう。
*「協働的」という語句ついては、同じような意味で「対話的」という表現も使われています。また、一方方向でない活動という趣旨から、双方向(インタラクティブ・interactive)という語句もよく耳にします。
そのようなとき、帝国書院の教授用資料「中学校社会科のしおり」に掲載されている以下の指導例を読んで、少しイメージがわきましたので、ご紹介します。
◇中学校社会科のしおり 2016年度1学期号 『地理の最初の授業を例に』
◇中学校社会科のしおり 2016年度2学期号 『時差の計算の学習を例に』
◇中学校社会科のしおり 2016年度3学期号 『冬の日本海側の雪の学習を例』
◇中学校社会科のしおり 2017年度1学期号 『農業・林業・漁業への関心を喚起する工夫』
*これらはいずれも、澁澤文隆先生(帝京大学)が書かれたものです。
以下は私なりの解釈です。(たぶん誤解と間違いがあると思います。)
◆課題について
・「これはおもしろい!やってみよう」と いう知的好奇心がもてる課題
・「これなら自分でもがんばればなんとかなるぞ」という、身の丈に合った課題
・「わが事」として、当事者意識がもてる課題(他人事でない、傍観者でない)
◆小さなALの積み重ね
・「➀主体的」「➁対話的」「➂深い学び」の視点は、必ずしも3つがセットである必要はない。
・ALを通して育もうとしている深い学びは、すぐに身につくものではない。
・深い学びに向かって、適宜 ”小さなAL” を取り入れた学習を積み重ねる方がよい。
・本時或いは単元で完結するのではなく、教科書全体を見渡し、関連するものを習熟度、難易度に留意して学びをつなげていけばよい。