社会科の研究会に参加していると、社会参画、学び合い、アクティブラーニング、課題の発見・解決、言語力、主体的、協働的 などの用語が飛び交っています。
先進的な研究をしている先生方のお話を聞いていると、すごいなとは思いますが、自分には無理だと尻込みしていまいます。
なぜなら、私のように力のない教師には、ハードルが高すぎるのです。
力量のある先生方は、学術書を読んだり、大学の先生の理論を取り入れようと必死に努力されています。
しかしながら、日々の授業、毎回の授業をよりよいものにしようともがいている一般の教師には、直ぐに実践することはなかなか難しいのではないでしょうか。
そんな私でも、たまには専門書を読むことがありますが、社会科教師のための「言語力」研究(著:片山宗二)という本の ” 発問” に関する部分が印象に残っています。
◎第Ⅴ章の中で、短文型ではなく複文型(p86~)の発問を取り入れた事例が紹介されています。
◆例1 「お客さんのための工夫があまりないのに,なぜたくさんのお客さんが来るのだろう。」
◆例2 「何度も改修工事をしてきたのに,なぜ解決できないのだろう。」
◆ 短文型の問い
・なぜAは ~ なのか
・Aはどのようであるか
・この問題に対してどうするか
◆ 複文型の問い
・なぜBは ・・・ なのに, Aは ~ なのか
・Bは ~ なのに対し, Aはどのようであるか
・Bは ~ しているが, Aはどうすればよいか
・もし ~ であったら, どうすればよいか
◎またp99には、視点を変えて、別の切り込み方や問いかけ方についても触れられいます。
◆小学6年歴史学習
・日本はなぜ,敗戦後わずか19年後に,オリンピックを開催することができたのだろうか。
・世界はなぜ,戦後19年しかたっていないのに,日本でオリンピックを開くことを認めたのだろうか。
◆中学3年公民学習
・近年,なぜ市町村合併が推進されているのだろうか。
・なぜ,合併が行われない市町村があるのだろうか。