中学校の社会科の授業づくり

バブルがはじける前(1980年代)の国の借金

昨年の12月24日、平成28年度の予算案が閣議決定されました。
昨日(1/4)、通常国会が召集されましたが、政府・自民党は年度内に予算を確実に成立させる方針です。また、TPPの国会承認や消費税の軽減税率などについても、与野党で激しい論戦が交わされそうです。

平成28年度の一般会計予算案は96兆7000千億円。そのうち34兆4000億円を国債の発行でまかなう方針です。国と地方公共団体の累積債務が雪だるま式に増えていることは、公民的分野で取り扱いますが、過去を振り返り、バブル以前のことについて覚えていることを書いてみます。

私が高校生や大学生だった1980年代、既に国債の残高は100兆円を超えていました。2度のオイルショックを乗り切るために、建設国債だけでなく特例国債(赤字国債)も発行するようになったためです。

そのため、政府は財政と行政の一体改革を目指していましたが、「土光敏夫」という人がよくマスコミに取り上げられていたことを覚えています。その一方で、多くの経済評論家たちが「日本は、欧米諸国とは違って、国債の発行により景気を刺激してきた。そのことによって、安定した経済成長を成し遂げた。」という趣旨のことを言っていました。

私が就職したころは、バブル経済の真っ只中でした。たまたま大蔵省主計局の偉い人の講演を聞く機会がありました。そのときは、赤字国債(特例国債)の発行が抑えられ、財政は健全化に向かっているという趣旨の説明があったことを覚えています。あれから約27年が過ぎました。

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