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立法権を握っていた朝鮮総督府

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外地である朝鮮において、朝鮮総督府は、行政権のみならず立法権も握っていました。

*内地においては、大日本帝国憲法第37条の規定により帝国議会に立法権がある。

 

「国立国会図書館リサーチ・ナビ」というサイトには、「旧外地法令の調べ方」という頁があります。以下はそこからの転載です。

台湾及び朝鮮の法制は、年代順に以下の法令で規定されていました。

(台湾)
「台湾ニ施行スヘキ法令ニ関スル法律」(明治29年法律第63号)
「台湾ニ施行スヘキ法令ニ関スル法律」(明治39年法律第31号)
「台湾ニ施行スヘキ法令ニ関スル法律」(大正10年法律第3号)

(朝鮮)
「朝鮮ニ施行スヘキ法令ニ関スル件」(明治43年勅令第324号)
「朝鮮ニ施行スヘキ法令ニ関スル法律」(明治44年法律第30号)

台湾及び朝鮮では、上記の法令により、総督にその管轄区域内に法律の効力を有する命令(台湾:律令、朝鮮:制令)を発する立法権が付与されました。ただし、台湾については、大正10年法律第3号の施行以降、特に必要な場合のみ律令によることができることとされ、内地法の施行が原則とされました。

なお、省令等に相当するものとして台湾総督府令・朝鮮総督府令、府県令に相当するものとして州令及び庁令(台湾)・道令(朝鮮)がありました。

台湾においては、1921(大正10)年から内地法の施行が義務付けられていたようですが、朝鮮においては、朝鮮総督府の命令である制令が法律の効力を有するとされていました。

また、外地(朝鮮・台湾・関東州)においては、それぞれ内地とは異なる法令が施行されていたことから、法令の適用範囲の確定及び異法地域間の法令の連絡統一を図るために、1918(大正7)年に共通法という法律が制定されています。

以上ことについては、「日本統治下の朝鮮」(著:山辺健太郎)のp10~12には、次のように記されています。

政府は緊急勅令で朝鮮総督に立法権を委任しようとしたが、第27回帝国議会(1910年12月~)では議院の承認が得られず、翌1911年(明治44年)おなじ議会に法律として提出可決され、法律第30号として交付された。全文はつぎのとおりである。

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朝鮮ニ施行スヘキ法令ニ関スル法律

第一条 朝鮮ニ於テハ法律ヲ要スル事項ハ朝鮮総督ノ命令ヲ以テ之ヲ規定スルコトヲ得

第二条 前条ノ命令ハ内閣総理大臣ヲ経テ勅裁ヲ請フヘシ

第三条 臨時緊急ヲ要スル場合ニ於テ朝鮮総督ハ直ニ第一条ノ命令ヲ発スルコトヲ得
② 前項ノ命令ハ発布後直ニ勅裁ヲ請フヘシ若勅裁ヲ得サルトキハ朝鮮総督ハ直ニ其ノ命令ノ将来ニ向テ効力ナキコトヲ公布スヘシ

第四条 法律ノ全部又ハ一部ヲ朝鮮ニ施行スルヲ要スルモノハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム

第五条 第一条ノ命令ハ第四条ニ依リ朝鮮ニ施行シタル法律及特ニ朝鮮ニ施行スル目的ヲ以テ制定シタル法律及勅令ニ違背スルコトヲ得ス

第六条 第一条ノ命令ハ制令ト称ス

附 則      本法ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス

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この制令公布権をもって朝鮮総督は、朝鮮の司法、行政、立法の三権を握ることになった。この点は台湾総督もおなじで、台湾では総督のことを土皇帝(どこうてい)といっていたが、朝鮮でも総督は土皇帝である。

◆ 次のサイトには、具体的な法令が記されています。

◇ 1910(明治43)年8月22日調印  韓国併合ニ関スル条約

◇ 1910(明治43)年10月1日施行  朝鮮総督府官制(明治43年勅令第354号)

◇ 1910明治43)年8月29日公布・施行  韓国ノ国号ヲ改メ朝鮮ト称スルノ件(明治43年勅令第318号)

朝鮮総督府と内地政府との関係

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