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「下りもの」を運ぶ菱垣廻船・樽廻船 ~ 株仲間とは? ~

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◆本時の目標
・「下りもの」を扱う江戸商人の立場から儲ける作戦を考えさせることで、株仲間の実態に迫る。

1 最初に、江戸っ子にとっての一流品は、「made in 上方」だったことを押さえておく必要があります。つまり上方からの下りものが江戸っ子に喜ばれたわけです。

*下の画像は『大阪下りもの一覧』ですが、「日本財団 図書館」ホームページの[寄港地(6)]大阪―2 に載っています。

大阪下りもの一覧

2 逆に江戸っ子が二流品だと思っていたのが「 made in 関東」であり、地元関東の商品を下らないものと思っていました。

*真偽のほどは定かではありませんが、これが取るに足らないものを「下らない」という語源だという説もあります。

3 伊丹や池田、灘など、摂津の清酒は、江戸っ子に大人気で、菱垣廻船で木綿や醤油などといっしょに運ばれました。やがて、樽廻船でも運ばれるようになり、両者の間で激しい競争が行われました。

*酒は大きな儲けが期待できますが、重くて腐りやすいため、スピードが優先されました。享保15年(1730年)の海難事故を契機として、酒問屋が十組問屋から脱退し 独自で廻船をしたて、酒樽だけを積み込み輸送を始めました。これが樽廻船の始まりです。

*江戸十組問屋は、➀塗物店組、➁内店組、➂通町組、➃薬種店組、➄釘店組、⑥綿店組、⑦表店組、、⑧川岸組、⑨紙店組、⑩酒店組があり、菱垣廻船を支配していました。詳しいサイトは、http://www.abura-ya.com/naruhodo/rekishi/rekish30.html です。

*大阪には二十四組問屋がありましたが、ここまで扱う必要はないと思います。

*江戸でもてはやされた”下り酒”については、学研科学創造研究所「お江戸の科学」に分かりやすい解説があります。

4 以上のことを踏まえて、子どもたちに、次のように問いかけます。

「あなたは、江戸で酒問屋を営んでいます。ライバルに負けずに上方で酒を仕入れて、江戸で儲ける作戦を考えましょう。」

➊ まず、ダミーの小判と酒樽の絵を使って、上方で酒を仕入れる疑似体験をさせます。
➋ それから、自分たち一人一人が酒を扱う問屋という設定で、江戸で儲ける作戦を考えさせます。
➌ 株仲間のメンバーだけで、上方での仕入れを独占し、江戸では販売を独占するというイメージをわかせることが重要です。
➍ 商売敵ができるだけ少なくなるように、株仲間を結成する。株仲間に入っていないものは排除すると、幕府に税を納める代わりに株仲間を公認してもらう、というところまで行けば、この授業は成功です。
➎ また、株札が売買の対象であったことに触れると、さらに子どもの興味を引くのではないでしょうか。

5 参考までに(おまけ)

◆株仲間の株札についておもしろい書き込みを見つけました。「浪華紙魚百景 大商大商業史博だより

◆最後に「大阪商業大学商業史博物館」のホームページも是非のぞいてみてください。

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